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【No.124】 2007.07.23 / 02:55 | 創作物

■ 清々しい朝に

 唐突に文章が書きたくなった、今は反省していr
 書いて即アップだから多分後から見て修正する箇所多数と予想。

 コハクの小説も書こうと思ったんですが頭書いた時点で力尽きました。まぁ時間的にもあれだしね


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 清々しい朝、ルディブリアムの道ばたで。
 悪魔のような羽を生やした少年と少女が、ブロックに腰掛けていた。
「ねぇ、聞いた?」
 手に持つ新聞から目を離し、少女は少年に向かっては言った。
「あぁ?」
 カタールを弄びながら、少年は気怠そうに返事を返す。
 新聞を折り返し、開いた面を少年に見せるように、少女は言った。
「ペリオンでまた例のプレイヤーキラーが出たって」
 弄ぶその手を止め、ようやく少年は彼女――正確には新聞の方を見た。
 其処に記されていたのは、「PK『ネーベル』再び出現」という文字が書かれた記事であった。一面記事……と言うほどでは無いが、その開かれた面のスペースをそこそこ占領していた。
「ネーベル、ねぇ……。これで何人目だ?」
「えぇっと……」
 少女は新聞を自分の方に向け、記事を見返した。
「これで22人目、かな」
「またえらく派手な奴だな。そいつが有名になったのってここ一ヶ月位だろう?」
「有名になったってのが最近なだけで、何年も前からPKはやってたみたいだよ?22人ってのもあくまでネーベルの犯行って確定してる殺人だけで、実際はまだまだ沢山あるみたい」
 そして少女はため息をついた。
「やだなぁ……こんなに物騒なのは。おちおち一人で出歩けないよ」
「別にお前は大丈夫だろう、クレピス」
 少し戯けたように言う少年に、クレピスと呼ばれた少女は真剣な声で言った。
「もうっ、レヴェンツもちゃんと記事の内容まで見てよ! 特にここっ」
 そう言ってクレピスはレヴェンツと呼ばれた少年の方へと体を近づけ、左手に持った新聞の記事の一部を右の指で指した。
「被害者は……23歳レベル76のナイトの男性、被害者の共通点は今のところ不明、か」
「ほらっ、ナイトの戦士殺しちゃう位なんだから僕なんて狙われたら一発だから」
 レヴェンツはカタールを持ってない左手を口元へ当て、考え込むように言った。
「でも、これじゃ俺はボディガード代わりにはならないぞ?STR斬りの弱さはお前もよく解ってるだろう」
「いや、それは解ってるんだけど……気分的に、ね」
 そう言ってクレピスは苦笑する。
「まぁ、どっちみちこんなの気にしてちゃ何も出来ないんだけども」
「まあな。でもまぁ、警戒するに越したことはないかな」
 よし、と唐突にレヴェンツはブロックから飛び降り、言った。
「そろそろ出発しないと先輩との約束に間に合わないぞ。何せ待ち合わせ場所は……待ち合わせ場所は……」
 一度晴れたレヴェンツの顔が再び曇る。
 クレピスが、ため息をつき、言った。
「ペリオン、だね……」
「先輩の通信機器には滅多に繋がらないからなぁ」
「ま、仕方ないよ。3人いれば怖くない」
 そう言って、クレピスも新聞を折りたたみ、飛び降りる。
「まあ、な」
 先輩との約束の時間は夕方。だが、ルディブリアムからは下手すると半日近くかかるのだ。
「もう、やっぱ昨日のうちにせめてオルビスには行っておけばよかったんじゃ」
「それはお前も了承の上だろう」
 力無い喧嘩も絶え絶えに、二人はヘイストで身軽になった体を船乗り場へと進めていった。


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 とりあえず賊二名とPKさんがいつまでも名無しじゃアレなので名前付けてあげました。1名知人……じゃなくても一度でも会った方が見たら「おいぃぃっ!」ってなるキャラ名がありますが其処はスルーでお願いします。いやー別名にしようと思ったんですがそうすると違和感ありまくりで……。

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