-誰得メイキング(後編/AzPainter)-

 AzPainterでの作業は未だに手探りなので、毎回毎回(と言う程本気絵は描かないんですが)やり方が違います。 昨年までは似たような塗り方を何年もしていたのですが、この一年で描き方模索期に入りまして。最終的な仕上がりは殆ど変わらないんですけど。

 とりあえずレイヤー60枚辺りから重くなり、100枚辺りから動きが非常に鈍くなるのが判明しているので、 今年は100枚のボーダーラインを越えない様に気を付けていきます。レイヤーの濃度を変えるだけで数分動かなくなるのはもう嫌だ…。



■ ベタ塗り





 よせばいいのに連続直線ツールでちまちまとキャラごとにべた塗りしていきます。 (かなり急いで作業をしたのでこの時点で露骨なミスがありますが、次の段階で修正します)
 AzPainter2や塗りつぶし判定機能のあるツールを使っている人は素直にバケツツールを使えばいいと思います。多分かかる時間が半分以下に。
 この方法だと1キャラ20~25分で3時間強。

 そして判明する「左側の余白多すぎ」という事実。
 クレピスの位置を更に5ドット右にずらしてみるがやはりイマイチ。





 大体主線の濃い部分をなぞっていく感じで。前面のキャラに隠れる部分は適当。
 最初はフリーハンドの方がなぞりやすいと思っていたのですが、連続直線の方が遙かになぞりやすかったです。





 べた塗りしたレイヤーを「透明色保護」に設定し、上と同じ要領で塗り分け。
 単色塗りの時点ではパレットにある色を適当に乗せましたが、蛍光色に塗り直した方が塗り残しチェックが楽です。その蛍光色を逆マスク指定しておくと尚良し。

 下地となる色なので薄めに。
・一番濃い色は「RGB110(H0,S0,V110)」
・一番薄い色は「RGB243(H0,S0,V243)」※一部の例外(白目とか歯とか)を除く
で統一。

 気分転換や休憩タイムを全て省いた上で、大体一人30~40分、計6時間強。
 最前面のアランだけ1時間半もかかりましたorz パーツ多すぎミス多すぎ…。
 例によってバケツツールを使えば大幅に短縮できます、多分。

 そしてカラーリングを一切考慮せずに立ち位置を決めてしまった為右側が非常に重いです。やばい。




■ キャラ塗り
 今回は「鉛筆ツール」の濃度70~110程度(サイズが小さいほど濃度を高く)で塗っていきます。
 いつもは「ペンツール」の濃度90固定でしたが、選択したそのままの色を乗せるなら鉛筆ツールの方が適してるかもしれないと 最近気付いたもので。正直どちらもさほど書き味は変わらないと思います。
 あんまり薄すぎるとCG臭さが増すので程々の薄さで。

 基本的にはべた塗りのレイヤーは一つそのまま保持しておいて、

複製→逆レイヤーで部分抽出→塗る→瞳以外全部塗り終わったら結合

…という感じです。





 大体こんな感じで三段階に。それぞれ二段階でも十分解る色にしています。
 正直二段階の方が綺麗だと思う。

 あまりぼかしすぎない事に気を付けながら塗っていますが、 正直はっきりとした塗りは、境界線をはっきりとさせた斜線とは合わないのでどうしようかと考え中です。







 色が気に入らない時は、とりあえず塗るだけ塗ってHSV調整。
 RGBで出来る人はそれでやるに超したことは無いと思います。



 髪は最近になってやっとしっくりする塗り方を見つけまして。

↓濃度105、サイズ3程度の鉛筆ツールでざっくり

↓サイズ5で増強した後、下地色で削ったり

↓もう一段階濃い色でざっくり、

最期に薄めにハイライト部分を入れて完了。


 きっともっとちゃんと塗るべきだと思うんですけど、今のところ自分の塗り方だとこれがベターかなと思いました。




 エヴァンとDBを塗ったところで保存形式を間違えていてリアルに心が折れかけましたが、 どうにか主な塗りが完了。オウルアイこっちみんな
 作業時間は損失分を省いて1キャラ1時間弱で8時間程度だと思います。後通算レイヤー数が丁度100になりました。







1)残しておいたベタレイヤーから服部分を抽出して、模様なんかを描く
2)下地の色(抽出した部分)を逆マスクで削除
3)複製したり合成モードを変更したり、手探りで色々試した上で本塗りレイヤに結合。
※複数レイヤーを使用した場合は一番したのものから合成。

 SSの部分は「本塗レイヤを一つ下に置いて 「アルファ操作>下のレイヤの光度を反転コピー」をした乗算レイヤ3枚(計220%)+そのままの加算レイヤ7%」






 濃い部分に薄い模様を足す場合は、描き入れると言うよりは抜き出すような感じで、上の様にすると比較的綺麗になる、気がする。 (新規レイヤーでやる場合は「下のレイヤで透明な部分は透明に」を忘れると後々面倒)





 解りづらいSSで申し訳ないですが瞳はだいたいこんな感じ。
1)下地
2)下の方に明るい色を入れる
3)うっすら(濃度20ぐらい)と上の方に暗めの色
4)瞳孔にあたる部分を入れる(3と4は逆の事も多いです)
5)カラー調整
6)85~90%ぐらいのレイヤーに光追加





 長くてもせいぜい二時間で終わるだろうと思っていたら3時間半ぐらいかかった事に誰が驚いたって自分が一番驚きました。
 ところどころ合成の際にしくじって変色しているところがありますが、気付いた部分は問題のない箇所が大半だったのでこのままいきます。





■ 加工と背景
 ここまで来てまだ背景が決まってません。まいった。





【重なりの調整】
1)「べた塗りレイヤー」を「透明色保護」にチェックしたままグラデーション
・一番薄い色は「R240,G236,B240(H34,S10,V240)」
・一番濃い色は「R72,G71,B70(H30,S7,V72)」
2)「アルファ操作>明るい色ほど透明に」を使用
3)「ソフトライト80%」に設定、本塗りレイヤーの真上へ

【斜線の調整】
1)斜線レイヤーをコピー
2)新規に真っ白のレイヤーを用意し結合(これをしないと3の操作時に問題が出るので)
3)結合したレイヤーを本塗レイヤーの上に置き、「アルファ操作>下のレイヤーの輝度を反転コピー」
4)「乗算」で透明度を調整(今回は「元々の斜線レイヤー45%」「加工した斜線レイヤー70%」) ※原寸で丁度良いぐらいだと縮小したときに潰れるので少し濃いめに




 背景諦めました。縮小すると二つ上の画像とあんまり変わらないですね…。

・白い四角で塗ったレイヤを用意した上でガウスぼかし→複製→結合→ガウスぼかしの繰り返し。
・雲模様乱用
・本塗りレイヤを流用しての縁取り(正面のみ) ・本塗りレイヤーにアンチエイリアシング
・後フィーリングでレイヤ追加
・主線もちょっと濃くしてみたり
 凄く…CG臭いです…。


後はpng保存した絵にレベル補正したりまたレイヤを重ねて遊んだり色々試したりして完成です。



 作業時間はよそ見なんかをした時間を省いて

・AzDrawing:13時間
・AzPainter:24時間
・計:37時間

うーむ、速筆スキルを上げたいところです。

2010.11.3up


作品へ戻る / AzDrawing編 / AzPainter編

Please do not reproduce without prior permission.